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『沈黙しない春』TALK with 野村浩輔さん(前)
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    ってなことで、大阪十三シアターセブンにて行われた野村さん(出演者)を迎えての上映後トークの内容を公開します!(アチャコさんのは録音し忘れた...orz)

    「福島からの避難」というシリアスな境遇でありながら、観ている人に笑いを引き起こすという個性的なキャラクター、野村さんに、震災から1年半経った現在の生活「デモ」への思い福島の現実などを聞いてみました。

    映画をご覧いただいた方はもちろん、「まだこれから」なアナタや、「いや観ねーし。」ってゆうセンスのカケラもない方でも、楽しんでいただけばと思います!






    杉岡太樹監督(以下、監):僕と野村さんの出会いは、映画の中にもありますが、2011年3月27日名古屋のデモを撮影していたらそこに野村さんが現れて、そのままついていった、という感じなんですが、
    撮影中の心境というか、どんな思いで撮られてたか、教えていただけますか?

    野村浩輔さん(以下、野):はじめはうさん臭い人だな、と思ってまして、

    監:(笑)

    野:撮られながら、「ウザイな」とか「早くどっか行ってくれよ」とか思ってたんですけど、関わっていく中でちょっとずつ変わっていきましたね。

    監:撮影期間中に?詳しく聞かせてください。

    野:自分はカメラマンに撮られた経験なんてないので、どんなものなのかわからなかったんですが、私たち家族としてみれば冷静でいられない時に、(監督が)どんな状況でも客観的で。常に冷静でいてくれる人が横にいたのですごく助かった部分がありました。

    監:僕が感情移入しないからウザイな、っていう部分はなかったですか?

    野:それは正直ありましたね。でも、これは結果論になっちゃうんですが、後々考えればあの時に監督がいなかったら、、、という場面もありましたね。

    監:へー。そんな役を演じるつもりは全然なかったですけど(笑)。面白い人がいるなー、ってだけで。

    野:いやいやいや(笑)。

    監:映画は周りの人に観てもらいましたか?

    野:はい、近所に住んでる被災者の人たちには観てもらったんですけど、反響は様々で。

    監:あ、ホントですか。どんな感じで?

    野:デモに対して全然興味ない人と、「デモをやらなきゃいけないよね」という人とで意識の違いがあって。デモのシーンを観て「こんなことになってたんだね」という人もいれば、「こんなことに関わってると村八分になるからやめときな」とか言われたこともありますね。

    監:なるほど、「もう戻れなくなるよ」的なことですね。実際にそういう空気ってあるんですか?

    野:何度か福島に帰ってるんですけど、事故直後に比べたらだいぶ戻りやすくなってると思いますね。当時を思い返すと、結構色んな人に「福島に残るのは危ないよ」と言っていた自分なので、残っている人からの風当たりは冷たくて

    監:裏切り者みたいな扱いですか?

    野:当時はありましたね。

    監:野村さんは地震直後に車1台で逃げて来て、あれから1年半ほど経ちましたが、いわき市に戻りたいと思わないですか?

    野:「望郷の思い」まで言うとキレイすぎますが、そういう思いはありますね。子供に聞くと「帰りたい」と言いますし。だから、悩みますね。

    監:まだ悩んでる感じですか?

    野:はい。震災以来時が止まっていますので、うーん、正直なところ大阪にも根を張れないというか、かといって、向こう(いわき市)に戻って、というのも考えられない状況なので、まさに根無し草です。

    監:いまだに。映画の延長線上にいる。

    野:はい、そうですね。

    監:「デモ」に対して野村さん個人、福島の親族や友人の意見はどんな感じなんですか?

    野:正直、「なんでアンタらがデモしてるんだろ?」

    監:って思いますか?

    野:東京の方には。東京の方々は、震災後に「放射線が危ない」ということでデモなどをやってると思うんですが、でも、それまでなにをやっていたのかがすごく気になっちゃって。「今まで何もやらなかった人がどうして突然そういうことになるのかな?」っていう違和感はあるし、だから、「やってもムダだろうな」っていう。

    監:自分の意見をデモが代弁してくれているという印象はない?

    野:ないですね。それを求めたんです、だから、映画の最初にあるように、名古屋のデモに行ったんです。

    監:そこで「なにか違うな」と感じた?

    野:はい、1日で

    監;それはどの辺から?

    野:「野村さんは福島から避難してきてるってことで発信力があるから、」みたいな感じでワラワラと人が集まってきて、映画の中でも言ってると思うんですが、ピエロのようにされるな、と思ったんです。その瞬間ですかね。

    監:利用されている、という感情。

    野:はい。

    監:野村さん自身は原発に対してどのようなスタンスでしたっけ?

    野:自分は肯定とか否定とかできる立場ではないと思いますが、錬金術には手を出すな、ということは子供にも教えてます。0を10にするようなモノに人間が手をつければどのようなことになるか、歴史が証明していますので。

    監:では、原発は「反対」ということですね。

    野:原発だけではないですけど。

    監:いや、何が言いたいかというと、デモの人たちって、原発に反対するためにアクションしてるわけじゃないですか、それは野村さんの思いと同じじゃないですか?

    野:違います。自分のことは何一つ変えてないのに、周りに「変われ」と言ってる印象があるんですよ。自分がストイックになって、文明から離れて電気に依存しない自給自足の生活をして「原発反対」と言うのであれば説得力があると思うんですが、実際は便利な社会にどっぷり浸かった人間が、便利なモノを使って「反対」と言っても筋は通らないんじゃないかな、と。これは福島県民の声です

    監:本当スカ?

    野:(笑)

    監:勝手に代弁してないですよね?

    野:いや、本当です。自分個人の考えでは、デモに対しても「好きにやればいーじゃん」と思うんですけど。

    監:えっ?!ズルイですね。自分だけ逃げましたね。

    野:今年3月に南相馬へ行ってきまして、何日間か現地の人と過ごしてる中でお酒を飲む機会があったんですね。その時に「自分もデモに何度か行きました」と言ったらですね、「なんでそういうことするんだよ?」と。

    監:どういう意味で言ってるんでしょう?

    野:彼の気持ちは察しきれませんが、デモしても変わらないからじゃないですか。無駄なことだからです。デモをやるなら他にやることがあるんじゃない?.....って、コレ監督にも言いましたよね?

    監:はい、撮影期間中に言ってましたね〜。

    野:伝え方、ですよ。

    監:野村さんが今仰った「福島県民の声」って、あんまり聞こえてこないと思うんですが。

    野:なんでですかね。結局、まだそんな気持ちになってないんじゃないですか、「デモ」なんて人様のことですよね。福島県民からしてみれば、原発はもう事故ってるわけですよ。火事が起こっててそれが止まらないのに、周りの原発のことなんて気にしてられないんですよ。だから、デモをするにしてもまだ時期尚早だ、とかね。うちの火事を消してからにしてくれ、っていうのが本音なんじゃないですかね。

    監:それもやってるじゃないですか、作業員の方々が。

    野:でもまあ消えてないですけどね。

    監:そっちに全力を尽くしてほしい、と。


    (後)に続く...
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